2010年01月30日

「争点について…失礼しました」被害者多く順番を間違える検察官(産経新聞)

【秋葉原17人殺傷 初公判】(5)

 《引き続き、検察官による被害者の被害状況説明が続いている。大型モニターの脇に据え付けられたボードに張られた大きな地図を前に、若手検察官がはっきりとした声で悲惨な事件の状況を語っていく。地図上では事件現場の家電量販店や、大通りなどが色分けされ、被害者が殺傷された位置も図示されており、状況は一目瞭然(りょうぜん)だ》

 《加藤智大被告(27)は時折まばたきしつつ、検察官の説明を、じっと見つめながら聞き入っている》

 検察官「Iさんは、前方からトラックではねた大きな音を聞いて、交差点に近づいていきました。すると、本件交差点の南側に集まっていた群衆がIさんに向かって走ってきました」

 「その直後、被告がIさんがいる方に走ってきました。Iさんは被告に、正面から前胸部をダガーナイフで1回刺されました。そのまま中央通りの車道上まで逃げて、倒れ込みました」

 《それまで検察官を見つめていた加藤被告は、ここで視線を下に向け、メガネの位置を直した。表情に変化はない。検察官の説明は続いた》

 検察官「Iさんは、通りがかりの人たちの救護を受けましたが、同日午後2時18分ごろ、右前胸部刺創に基づく右房損傷、右肺損傷による失血により亡くなりました」

 《被害者一人一人が、加藤被告から殺害されるまでの様子を詳細に説明する検察官。村山浩昭裁判長の方を見ながら、時折地図の前から離れ、裁判官に近い場所に置かれた譜面台に乗っている冒頭陳述書を読み上げている》

 検察官「Kさんは、中央通りを南から北に向かって歩いていきました。群衆が走ってきたのでKさんも南方向に向かって走って逃げました」

 「そこへ、被告が走ってきて、Kさんは、被告に背後から左背部をダガーナイフで1回刺されました」

 「Kさんは病院に搬送され、一命を取り留めましたが、全治まで約2カ月間を要する左背部刺創、右腎臓損傷などの傷害を負いました。Kさんは心的外傷後ストレス障害に苦しんでいます」

 《一命を取り留めた人もその後遺症で苦しんでいる様子が被害説明で明らかになっていった》

 《検察官は、ここで話題を変えようとするが…》

 検察官「争点について説明します…失礼しました。巡査部長(加藤被告を取り押さえた警視庁万世橋署地域安全課の巡査部長、法廷では実名)の被害状況を説明します」

 《いったん争点説明をしようとした検察官だが、18人目の被害者の状況説明に戻った。どうやら、あまりにも多い被害者の説明が続き、若干混乱してしまったようだ》

 検察官「巡査部長は警視庁万世橋警察署に勤務する警察官であり、秋葉原交番で勤務していました。被害状況については、先ほど述べた通りです」

 《ここまで説明した後、争点の説明に移る》

 検察官「本件の争点は3つです。1つ目は、Hさんに対する殺人未遂罪における殺意の有無です。2つ目は、巡査部長に対する公務執行妨害罪における公務性に対する被告の認識です。3つ目は、本件各犯行時における被告の責任能力の有無および程度です」

 《検察官はこれまで同様、丁寧なはっきりとした声で、裁判長を見つめながら、争点の立証方法を説明していく》

 《加藤被告は、再び鼻に手をやり、メガネの位置を直した。その後、まばたきをしながら検察官に目を向けた》

 検察官「ダガーナイフで切りつけられたHさんに対する殺人未遂罪における殺意が認められることを、主に3つの事実によって立証します」

 《検察官は、Hさんに対しても不特定多数の通行人などと同様、概括的殺意を持っていたこと、ダガーナイフが十分な殺傷能力を持っていたこと、現実に傷害を負わせていることなどで、殺意があったことを立証すると説明した》

 《さらに、殺人未遂罪、公務執行妨害罪の立証方法を丁寧に明確に説明する検察官。続いて、大きな争点となっている、責任能力の立証方法の説明に移る》

 検察官「検察官は、被告に完全責任能力が認められることを6つの事実により立証します。1つ目は、起訴前に実施された精神鑑定の結果、被告人には、何らの精神障害も認められなかったことです。2つ目は犯行に至る経緯や動機は、了解可能な現実的なものであったという事実です」

 《検察官はさらに、犯行が計画的で一貫性がある▽自分の行為の意味や性質の認識、違法性の意識などがあった▽以前から思い通りにならないと暴力的な行動に出ており、犯行時の被告の思考や行動は被告の人格と異質なものではない▽精神障害は認められず、知能程度は高水準にあった−などと説明。それらを今後証明していくとした》

 《冒頭陳述の読み上げも最終盤に。検察官は、量刑を決める際に重視すべきとする、情状事実についての説明に移った》

 検察官「6つの事実を立証します。1つ目として、罪質が凶悪極まりないことを根拠付ける事実として、日曜日の昼間、多数の人が集まる歩行者天国において、多数の通行人を無差別に殺害し、又は殺害しようとしたものであることを立証します」

 「2つ目として、極めて残虐であることを根拠づける事実として、多数の人が安全と考えている横断歩道付近にトラックを突入させて5人の通行人に衝突させ、引き続き12人に対し、無差別でダガーナイフで突き刺すなどしたことを立証します」

 「本件犯行により、7人もの尊い命が奪われ、1カ月以上の傷害を負った7名を含め、10名もが重軽傷を負いました」

 「また、被害者感情も峻烈(しゅんれつ)です。遺族がいずれも死刑を望んでいます。また、関係者の処罰感情も厳しいものです」

 「次は動機です。自己中心的で身勝手な犯行で、無差別に計画し、社会に衝撃を与えました」

 「また、事件が大きく報道されたことから、一般予防の見地からも厳罰が望まれることなどを立証します」

 《ここまで読み上げた検察官。一息ついて、終了を告げた》

 検察官「これで終わります」

 《1時間以上にわたって行われた検察側の冒頭陳述の読み上げ。ここで、村山裁判長が、このあと弁護側が冒頭陳述を行うかどうか確認した》

 弁護人「10分ほどで読み上げが終わりますから、引き続き(弁護側の)冒頭陳述を行わせてください」

 《村山裁判長が了解し、そのまま弁護側の冒頭陳述が行われることに。弁護人の1人が立ち上がった》

 =(6)に続く

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2010年01月27日

<自殺者>12年連続で3万人超す 09年(毎日新聞)

 警察庁は26日、09年の自殺者(暫定値)が3万2753人(08年比504人増)で、12年連続で3万人を超えたと発表した。統計の残る78年以降で最多だった03年(3万4427人)より少ないが、過去5番目に多かった。長引く不況の影響が大きいとみられ、深刻な状況が続いている。

 自殺者は、男性が2万3406人(同575人増)で71%を占めた。女性が9347人(同71人減)。遺体が発見された都道府県別では、東京が2989人で最も多く、大阪1982人、神奈川1798人と続く。最少は鳥取の166人。【長野宏美】

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2010年01月26日

ハイテク捜査最前線 解析技術向上、情報共有も(産経新聞)

 大阪府警本部(大阪市中央区)8階にある近畿管区警察局情報技術解析課分室に「シールドボックス」と呼ばれる電波を遮断する機材がある。みかん箱ほどの大きさの鉄製の箱のなかで行われるのは犯罪に関係した携帯電話の解析だ。

 シールドボックスの外にあるデスクトップパソコンがあり、なかにある携帯電話とケーブルでつながっている。ボックスの側面には直径約20センチの穴が2つ開いており、男性職員がそこから両手を差し入れて携帯を操作。しばらくして穴から手を抜きパソコンのキーボードをたたくと、モニターには数字と文字が浮かび上がった。

 解析が必要なのは携帯電話がひんぱんに登場する詐欺事件だけではない。強盗や殺人などの凶悪事件から交通事故にいたるまで、関係者の通話履歴やメールの送受信履歴などのデータを取り出して分析し、証拠として活用することは必須となっている。背景には、裁判員制度の導入でより客観的な証拠を求められていることもある。

 犯罪者側が証拠隠滅のため携帯を破壊したり、メールや画像、通話記録を消去したりするケースも多いが、ある程度の破損ならばデータを取り出すことは可能。消されたメールのデータも復元できる場合もある。「Eメールの『E』は、今やEvidence(証拠)の『E』と同義」(捜査関係者)という。

 警察は近年、電子機器に保存されているデータを解析するデジタルフォレンジック(犯罪立証のための電磁的記録の解析技術・手続き)の強化に取り組んでいる。なかでも技術革新が早く、新製品が次々と生まれる携帯電話は都道府県警だけでは解析技術が追いつかない場合が多く、警察庁は平成16年から同庁や管区警察局などに専門の解析チームを配置した。全国の警察から依頼されて解析を支援した携帯電話の台数は、平成17年の1万2865台から20年は2万1361台にまで急増している。

 昨年12月には、国際刑事警察機構(ICPO)や国際電子計算機証拠機構(IOCE)と共催で、パソコンや携帯電話の解析技術について意見交換する国際会議を東京都内で初めて開催。米連邦捜査局(FBI)など欧米やアジアの14カ国2地域の担当者が出席した。会議の冒頭、警察庁情報通信局長の稲垣嘉彦は「パソコンや携帯電話など、情報技術の進歩が犯罪のグローバル化を助長している」と指摘。解析技術の向上や共有化の重要性を訴えた。

 携帯電話が捜査現場に及ぼす影響は、「重要な証拠品」という位置づけに留まらない。迅速な情報共有が不可欠な初動捜査の分野でも、欠かせないツールとなりつつある。

 千葉県警では昨年6月から、千葉市内の交番勤務警察官約200人に「マンロケータ」と呼ばれる衛星利用側位システム(GPS)機能付きの特殊な携帯電話を配備した。

 携帯電話のカメラで撮影した現場などの画像を送信すると、他の携帯や通信司令室、パトカーのカーナビに自動的に配信される仕組みだ。画像という視覚情報がリアルタイムで共有させることで現場レベルでの連携や連絡体制が大幅に改善され、犯人追跡など初動捜査で威力を発揮することが期待されている。

 効果はさっそくあらわれている。システム導入直後の6月11日、千葉県市川市内の銀行に男が押し入り「爆弾を爆発させる」と記したメモを見せて現金を奪おうとした強盗未遂事件が発生した。現場に急行した捜査員が犯人のものと思われる汚れた靴痕を発見、携帯電話のカメラで撮影しメールで画像を配信した。

 この情報をもとに靴が汚れた不審者に絞って周囲で職務質問を行ったところ、近くにいた30代の男の靴底の模様が画像と一致。現行犯逮捕につながった。

 千葉県警情報通信課は「これまでは無線交信で状況を何度も聞き直す必要があったが、現場の警察官が即座に状況を把握できる。治安向上に向けた切り札にしたい」と意気込む。

      =(敬称略)

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